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すまい方日記

町家 改修記録その0 (この町家との出会い)

この家の改修記録を残そうと思ったのですが、その前にこの町家との出会いを書いておきます。
結婚して10年間住んでいたところを出ることになって、すまいを探さなくてはいけなくなりました。
買う、借りるどちらの可能性もありました。
場所は大阪に通勤できる場所。
それくらい漠然とした条件しか浮かばない中で、暮らしてみたいすまいのイメージをふくらませてみました。
古い木の家。
当時、私は建築士会で、「家族とすまい方研究会」などにも所属していて、すまい方にとても興味がありました。
外断熱や二重通気等の最新の?工法を勉強したり、雑誌や本から様々な家やその暮らしぶりを集めたり、
バリアフリーやシックハウスという言葉もよく聞かれましたから、そんな勉強会に参加したりしていました。
私たち家族・・・特に4歳(当時)のわが子がこれから育つ家としてどういう家がいいのか、
浮かんできたイメージが、
「古い木の家」
だったのです。
木製サッシの隙間風って、どれくらい寒いんだろう・・・音はどれくらい筒抜けなんだろう・・・襖と畳で個室らしい個室は無いよな・・・
土間とか段差とかあるんだろうな・・・
こわいもの見たさのような興味と、そういう家で子育てをすることがなんとなくいいような気がする予感。
そして出会ったのが、この家。
その時は、「京都」や「町家」というキーワードは自分の中に特にありませんでした。
夫婦ともに関西人ではない私たちが、それまで住んでいたのが西宮。
「西の方は結構楽しんだから、今度は奈良か京都でもいいよね~」くらいのノリ。
結果的に今は、「京都」で、「町家」でサイコー!と思っています。
この家に案内された時、お風呂とトイレは京町家のオリジナルの間取り、濡れ縁・・・いわゆる外廊下を通って行くようになっていました。
入居前に大家さんが改修を予定されていると聞きましたが、季節は秋。
このままでも風情があっていいな~と思っていました。
かくして引っ越しは12月のホントに年末。いきなり寒い中の「京都」「町家」暮らしが始まりました。
お風呂とトイレに室内でつながっているって、なんてすばらしい!大家さんありがとう!と何度思ったことか!!
多分この部分が改修前のままだったら、数か月しかもたなかったかも・・・
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